雨漏り・漏水の原因調査の方法と特徴

雨漏り・漏水原因の特定は簡単ではありません。なぜなら必ずしも漏れてる出口の上部が原因箇所とは限らないからです。
本ホームページ(「防水について」)でも解説していますが、水は低い方向ばかりでなく横方向、時には上方向にも流れていくことがあるためです。
そこで、原因箇所の特定は、調査員の目視や経験則に加えて科学的な調査を行うのが一般的です。十分な調査がされずに行われた工事では、結局漏水が止まらなかったという例が大変多くみられます。
以下に漏水の原因に対応した効果的な調査方法をご紹介していきます。
1.散水試験
漏水している箇所の上部から一定時間放水し、やはり漏れてくるかどうかを確かめます。いつも通り漏れてくるようであれば、散水した箇所に原因(故障個所)があると特定されます。一方、漏れてこない場合は、順次散水する場所を変えながら、散水箇所が何処なら漏れ、何処なら漏れないかを確認していきます。
この方法は実際の水の侵入口を探る試験ですので確実性が高いと言えますが、調査は晴れた日に限られることや複数箇所に原因がある場合などは見落としの危険性があるというマイナス点もあります。
その場合散水する水に複数色の着色をして、水の入り口と出口をより明確にする方法がとられます。
2.ガスを注入する試験
漏れている箇所から高圧なガスを注入し、外部に漏れるガスをセンサーで感知して原因箇所を探る方法です。また、同種の方法としてガスの代わりに臭いを付けた高圧の空気を注入して感知する方法やドライアイスの白煙を注入し白煙の出口を原因箇所として特定する方法などがあります。
これらの試験には、何れも少し大掛かりな機器を用いますので、大規模なビルなど十分なスペースがあるところに限られます。
3.赤外線照射による試験
外壁から雨水が侵入しているような場合は、外壁材と躯体部との間に水の通り道ができていることがあります。雨が降った後や散水試験の後など水が侵入している箇所は低温となり他の正常部分の表面温度と差が生じます。
この現象を利用して赤外線を照射することで外壁の表面温度が低く表示された箇所を重点的に調べて水の侵入箇所を見つけ出します。
この方法は、比較的広範囲を簡便かつ遠隔操作で行うことができるため初動の調査としては有効な方法といえます。
4.昨今の新たな調査方法
目視しにくい屋上や高層階の外壁など、人の目に代わって「ドローン」を飛ばして撮影し状況を確認するという方法を採用している調査会社もあります。従来ならば足場を組んで上ってみないと分からないという場所でも、目視と同じような調査ができるようになっています。
5.オーナー様ご自身でも簡単にできる調査
外壁がタイル張りの場合は、目地部分から雨水が侵入することが多く起こります。
この場合タイルの「浮き」(表面が膨らんだ状態)がみられます。そのような箇所は打診棒で叩いたり、擦ったりすると中が空洞のようなカラカラと軽い乾いたような音がします。