大規模修繕工事実施までの流れ・進め方

  1. 建物診断
  2. 見積書の取得会社の選定
  3. 見積書の取得
  4. 施工会社の選定
  5. 工事範囲の検討
  6. 施工会社との契約
  7. 入居者への案内
  8. 工事着工
  9. 工事完了

大規模修繕工事の実施まで少なくとも2~3ヶ月はかかります。

トラブルが発生してからの緊急検討では遅いです。

一般的な大規模修繕工事基本と修繕周期

  • コンクリート躯体
  • 外壁塗装面やタイル面の「ひび割れ」を放置すると、そこから雨水が入り錆汁や欠損につながります。その他躯体には、様々な劣化がありますので、適切に補修する必要があります。
  • タイル補修クリーニング工事
    10〜12年
  • 屋上防水
  • 屋上や屋根の防水材の劣化は雨漏りの原因になります。屋上からの雨漏りは階下の住戸に被害が生じます。漏水する前に対策することが重要です。
  • 屋上防水工事
    10〜12年
  • 鉄部塗装

  • ●屋外鉄骨階段 
    ●鉄製手すり
    ●メーターボックス等
    塗装の劣化により錆が発生し、これが進行すると腐食して鋼材の強度が低下します。鉄部塗装は定期的に塗り替えが必要です。
  • 鉄部塗装工事
    5~6年
  • 外装仕上げ
  • 外壁塗装は紫外線や風雨にさらされることにより劣化します。また、外壁タイルも経年により剥離やひび割れが発生し、剥がれ落ち危険もあります。定期的に、塗装の塗り替え・タイルの補修が必要です。
  • 外壁塗装工事
    10〜12年
  • シーリング工事
    10〜12年
  • 給排水設備
  • ●給排水管
    ●給水ポンプ
    ●受水槽
    管は永久的なものではありません。
    管の材質により腐食や劣化の進行や対応年数も様々です。給排水管の腐食が進むと住戸内や下階住戸への漏水原因となります。
  • 給水ポンプ取替工事
    13年
  • 受水槽取替工事
    20〜25年
  • 建具・金物
  • ●窓サッシ
    ●玄関扉 
    ●集合ポスト等
    毎日使用するので、傷みやすい部分です。
    また、建物全体のイメージに大きく影響します。
  • 集合ポスト取替工事
    20~25年
  • 窓サッシ取替工事
    30~35年
  • 玄関扉取替工事
    25~30年
  • 外構・付属設備
  • ●集会所
    ●駐輪場
    ●外構等
    舗装の沈下や水たまりは日常生活に支障が生じます。また、マンション内の高齢化に向けたバリアフリー化なども必要です。
  • 機械式駐車場取替工事
    20~25年
  • 内舗装やり替工事
    20~25年
  • 機械式駐輪機取替工事
    13年
  • 電気設備

  • 外壁塗装面やタイル面の「ひび割れ」を放置すると、そこから雨水が入り錆汁や欠損につながります。その他躯体には、様々な劣化がありますので、適切に補修する必要があります。
  • エレベーター取替工事
    30年
  • Vアンテナ取替工事
    15年
  • 照明器具取替工事
    15~20年
  • バルコニー・屋外廊下防水
  • バルコニーの床から漏水すると洗濯物が濡れるなど、階下住戸の生活に支障が生じます。適切な防水をする必要があります。
  • ルーフバルコニー防水工事
    10~12年
  • 屋外廊下防水工事
    10~12年
  • バルコニー床防水工事
    10~12年
  • バルコニー天井塗装工事
    10~12年

防水工事でよくあるトラブル紹介

建物を健全な状態に保つために必要な防水工事ですが、予期しないトラブルに巻き込まれてしまうこともあります。
ここでは、防水工事によくあるトラブル事例をご紹介します。
1.工事中の匂いや騒音等のトラブル
防水工事の施工方法や材料等によりますが、「塗装の匂いが思ったよりきつい」、「工事における機械工具からの騒音で眠れない」等、近隣住人からのクレームが発生することがあります。
塗装につきまとう有機溶剤のシンナーは、吸引すると健康被害を引き起こすこともありますので注意しなくてはなりません。
匂いや騒音の発生は、工事上、致し方ない点もあります。しかし、クレームを少しでも和らげるためには、事前に施主と工事業者が近隣住人に挨拶回りと匂いと騒音についての内容を説明しておくことが重要となります。
くれぐれも迷惑をおかけすることについてのお詫びの姿勢を忘れないようにすることが大切です。

2.手抜き工事等のトラブル
ウレタン防水の手抜き工事
ウレタン防水においては、通常は塗膜防水層の厚みを2ミリ以上にするため2~3回程度重ね塗りをしなくてはなりません。しかし、重ね塗りの手間を惜しんだ手抜き工事では、防水層の厚みが足りない為に劣化が早く進行し、塗料が割れて雨漏りすることがあります。

シート防水の手抜き工事①
シート防水においては、シート接合の際にシーリング材を挿入する必要があります。この工程を省いた手抜き工事では、シート接合部や端末部に隙間ができ、雨漏りすることがあります。

シート防水の手抜き工事②
テレビニュースで、高層マンション屋上の防水シートが台風で大きく剥がれて地上に落下した映像をご覧になったことはないでしょうか。このケースでは、防水シートを張る際における清掃等の下地処理を省いた手抜き工事が疑われます。
きちんと下地処理をしないで接着剤を塗布した場合、下地と防水シートが密着せず、シートの伸縮により変形し破れてしまいます。その結果、そこから風が吹き込み、防水シートが剥がれてしまうのです。

3.トラブルを未然に防ぐために
折角、時間と費用をかけて防水工事を施したのに、それが原因で新たな雨漏りやトラブルが発生してしまっては本末転倒です。
下記に、トラブルを未然に防ぐためのチェックポイントを記載しますので、ご参考いただければと思います。

チェックポイント
1)雨漏りの原因を的確につかむこと
2)雨漏り原因を見つけ出し、そのための解決工事を遂行できる防水工事会社を選ぶこと
3)手抜きやミスをやらない誠実な防水工事会社を選ぶこと
4)見積書で工事内容(プロセスと仕上がり点検等)が適切かどうかチェックしておくこと
5)工事完了後、仕上がりが適切かどうか自ら確認すること
6)問題点があれば、修正工事をしっかりお願いすること

雨漏り・漏水の原因調査の方法と特徴

雨漏り・漏水原因の特定は簡単ではありません。なぜなら必ずしも漏れてる出口の上部が原因箇所とは限らないからです。
本ホームページ(「防水について」)でも解説していますが、水は低い方向ばかりでなく横方向、時には上方向にも流れていくことがあるためです。
そこで、原因箇所の特定は、調査員の目視や経験則に加えて科学的な調査を行うのが一般的です。十分な調査がされずに行われた工事では、結局漏水が止まらなかったという例が大変多くみられます。
以下に漏水の原因に対応した効果的な調査方法をご紹介していきます。
1.散水試験
漏水している箇所の上部から一定時間放水し、やはり漏れてくるかどうかを確かめます。いつも通り漏れてくるようであれば、散水した箇所に原因(故障個所)があると特定されます。一方、漏れてこない場合は、順次散水する場所を変えながら、散水箇所が何処なら漏れ、何処なら漏れないかを確認していきます。
この方法は実際の水の侵入口を探る試験ですので確実性が高いと言えますが、調査は晴れた日に限られることや複数箇所に原因がある場合などは見落としの危険性があるというマイナス点もあります。
その場合散水する水に複数色の着色をして、水の入り口と出口をより明確にする方法がとられます。
2.ガスを注入する試験
漏れている箇所から高圧なガスを注入し、外部に漏れるガスをセンサーで感知して原因箇所を探る方法です。また、同種の方法としてガスの代わりに臭いを付けた高圧の空気を注入して感知する方法などがあります。
3.赤外線照射による試験
外壁から雨水が侵入しているような場合は、外壁材と躯体部との間に水の通り道ができていることがあります。雨が降った後や散水試験の後など水が侵入している箇所は低温となり他の正常部分の表面温度と差が生じます。
この現象を利用して赤外線を照射することで外壁の表面温度が低く表示された箇所を重点的に調べて水の侵入箇所を見つけ出します。
この方法は、比較的広範囲を簡便かつ遠隔操作で行うことができるため初動の調査としては有効な方法といえます。
4.昨今の新たな調査方法
目視しにくい屋上や高層階の外壁など、人の目に代わって「ドローン」を飛ばして撮影し状況を確認するという方法を採用している調査会社もあります。従来ならば足場を組んで上ってみないと分からないという場所でも、目視と同じような調査ができるようになっています。
5.オーナー様ご自身でも簡単にできる調査
外壁がタイル張りの場合は、目地部分から雨水が侵入することが多く起こります。
この場合タイルの「浮き」(表面が膨らんだ状態)がみられます。そのような箇所は打診棒で叩いたり、擦ったりすると中が空洞のようなカラカラと軽い乾いたような音がします。